ニンジャスレイヤーTRPG ソロアドベンチャー 出稼ぎ買出し編


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NM じゃあ、ソロアドベンチャーで軽く遊ぶとしよう。ニンジャは用意したか?

プレイヤーA ああ。ちゃんと新しく作ってある。

PC−A『タイフーンワーグ(Typhoon warg)』(ニンジャ、男性、24歳)

【能力値(15/40)】
 カラテ:5   ニューロン:3   ワザマエ:3   ジツ:2(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
 体力:5   精神力:3   脚力:3/N   イニシアチブ:
 回避ダイス:5   即応ダイス:5   緊急回避ダイス:

【判定ダイス】
 カラテ判定:5   ニューロン判定:3   ワザマエ判定:3   ジツ発動判定:5
 近接攻撃判定:5   射撃判定:3   連続側転判定:3

【ジツ】
『☆ヘンゲヨーカイ・ジツLv2』

【スキル】
 自動習得系スキル:(無し)
 選択系スキル(0/3):(無し)
 記憶スキル(1/3):『◎知識:山岳エリア』
【武器(1/6)】
〔『素手・スリケン』〕

【回復アイテム(1/6)】
〔『ZBRアドレナリン注射器』 気絶状態の仲間を蘇生、もしくは脚力+1〕

【防具】
頭部:(無し)〕
胴体部:(無し)〕
腕部:(無し)〕
脚部:(無し)〕
レリック:(無し)〕

【万札】:0   【名声:ストリート】:

プレイヤーA ヘンゲヨーカイ・ジツを使うニンジャ『タイフーンワーグ』だ。
 その名の通り、獰猛な大狼にヘンゲする。……今の所、それくらいしか言うべき特徴は無いな。

NM 作成したばっかりのキャラなんてそんなもんだ。やって行く内に色々出来て来るよ。

プレイヤーA 違いないな。……ああ、言う事が1つあったか。頼まれた通り、ストリートニンジャにしたぞ。

NM うん。助かる。いつも通りソウカイニンジャばっかりだと、話も単調になっちゃうからね。
 何だったら、善良なニンジャにしても良いけど。どうする?

プレイヤーA うーん……。いや、好きに暴れられた方がやり易いから、別に良い。

NM 了解。じゃ、始めようか。宜しくお願いします。

プレイヤーA 宜しくお願いします。



「フーッ……! 着いたぜ」
 電車から降りたタイフーンワーグは息をつき、プラットホームを歩きながら、前方に抱えていたバックパックを後ろに背負い直した。
 フレーム入りの大型バックパック。その中身は……空である。
「さあて、色々と買い物しないとなあ」

 タイフーンワーグはネオサイタマから距離を置いた山岳地帯・ヤマ山地の麓に住むニンジャだ。
 普段は狩猟と採集を主とした自給自足の生活をしているが、完全な山籠もりには限界がある。
 そんな訳で。こうして時折、生活用品や消耗品などを求めてネオサイタマを訪れ、買出しを行うのであった。

「木製品は何とかなるが、金物はどうしても必要だしな。服もボロいのが増えた。これも買い足しだ」
 駅を離れ、雑踏を行きながら、タイフーンワーグは必要な品物を指折り数え、呟く。
「最近の不猟でオキアミ・バーも食い尽くしちまったし。今度はもうちょっと色んな奴を買うか……。ずっと同じ味はしんどかったぜ」

 ひとしきりの呟きを済ませ、タイフーンワーグは路傍に寄って足を止めた。
 そして、手首のハンドベルトIRC端末の操作を始める。

 アクセス先は……。傭兵向けの違法斡旋チャンネル『ダークハンザイ・ドットネット』。
 近場の武装押し込み強盗の依頼を探し、タイフーンワーグはディスプレイを注視した。

「まあ、何を買うにしても……まずは金、だな」



NM さて。タイフーンワーグはハック&スラッシュの依頼を受け、小さなヤクザの事務所の前までやって来た。
 入り口の前には1体の見張りヤクザがいる。スリケンで排除しよう。

プレイヤーA→タイフーンワーグ いつもの奴だな。[N:146]問題無い。成功した。

NM オッケー。では、見張りをスリケンで仕留めたタイフーンワーグは入り口の前に。
 折角だから、カラテで派手にぶっ飛ばす? 目標値5。

タイフーンワーグ よし来た。行くぜ。[H:24556]順調。成功してる。

NM 流石にスムーズだな。タイフーンワーグのカラテは問題無くドアをぶち抜き、屋内への侵入を可能にした。



「オジャマシマス! イヤーッ!」
 KRAAAAAASH!

 カラテシャウトを轟かせ、タイフーンワーグは事務所のドアを粉砕!
 額にスリケンを受け絶命した見張りヤクザの死体を投げ込み、力強い足取りで内部へと侵入を行った。

「ナンオラー! ヤクザだぞコラー!」
 タイフーンワーグが進み出た先では、ドス・ソードを携えたヤクザが身構え、ヤクザスラングで恫喝!
「ここはソウカイ・シンジケートの縄張りだぞコラー! ドカマテッパダラー!」
 テカテカと安っぽい光沢を湛えるペラペラの粗悪な生地のヤクザスーツ。
 手際の悪いリーゼントの頭髪から、品の無い整髪剤の匂いが鼻を突く。

「ソウカイヤか……まあ良い。サッサと片付けて金を貰うか」
「ナメた態度しやがって……こちとらヤクザだぞコラー!」
 喚くヤクザを興味無さげに見やり、タイフーンワーグはさりげなく周囲に注意を向ける。

 どうやらこの事務所には先程の見張りヤクザと目の前の安っぽいヤクザしかいない。
 そして、この安っぽいヤクザは……ニンジャだ。

「ドーモ、タイフーンワーグです」
 タイフーンワーグはアイサツを発し、オジギ。
 その動きを怒気を孕んだ眼差しで見届け、安っぽいヤクザはアイサツを返す。
「ドーモ、ヤクザダゾーです」

『ヤクザダゾー(Yakuza dazoh)』(ニンジャ、男性)

【能力値】(15/40)
 カラテ:3   ニューロン:3   ワザマエ:3   ジツ:3(カラテミサイル)
 体力:3   精神力:3   脚力:2/N   イニシアチブ:
 回避ダイス:3   即応ダイス:4   緊急回避ダイス:

【判定ダイス】
 カラテ判定:3   ニューロン判定:3   ワザマエ判定:3   ジツ発動判定:6
 近接攻撃判定:4   射撃判定:4   連続側転判定:3

【ジツ】
『☆カラテミサイルLv3』

【スキル】
 自動習得系スキル:(無し)
 選択系スキル(2/3):『☆◎カラテ粒子収束』
 『☆◎レッサー・エンハンスメント(武器攻撃、スリケン射撃に+1d)』

【武器(2/6)】
〔『ドス・ソード(標準近接武器)』 装備ペナルティ:側転難+1〕
〔『素手・スリケン』〕

【万札】:10   【名声:ソウカイヤ】:

NM 事務所に突入したタイフーンワーグは室内で待ち構えるボスのニンジャと遭遇、さあ、メインイベントのイクサと行こう。

タイフーンワーグ 進行が早くて助かる。早速、力試しと行こうじゃないか。



「こちとらヤクザだぞ……上等カマしてタダで済むと思うなよ……!」
 ヤクザダゾーはドス・ソードを突き付け、凄みを利かせて唸りを上げる。
「ザッケンナコラー!」
 荒々しいヤクザスラングの恫喝! その怒声に呼応し、ドス・ソードの刃に淡い白色の光が宿った!
 ヤクザダゾーのエンハンス能力により、ドス・ソードが強化されている!

「カラテを通した刃か……そいつで俺を斬れるのか? やってみろ」
 タイフーンワーグはその様を悠然と見やり、掌を上に向け、手招き。
 反対側の手の内にスリケンを生成し、迎撃態勢をとった。

ダイジェスト:第1ターン

タイフーンワーグ:その場で『集中』してスリケン[E:126]1個成功。
 ヤクザダゾーは回避[N:556]成功。
ヤクザダゾー:通常移動で隣接。通常攻撃[N:1244]2個成功。
 タイフーンワーグは回避[N:23346]2個成功。

タイフーンワーグ まずは小手調べの段階。ヘンゲヨーカイは精神力が勿体無い。

NM まあそうだろうな。アトモスフィアが上がってからが勝負か。

ダイジェスト:第2ターン

タイフーンワーグ:その場で『集中』してカラテ[E:12366]3個成功サツバツ。
 ヤクザダゾーは回避[N:336]成功。
ヤクザダゾー:その場で『集中』して『強攻撃』[N:1246]2個成功。
 タイフーンワーグは回避[N:23566]3個成功カウンター。ヤクザダゾーに1ダメージ。

NM んー。早くもダメージか。基本的なダイス数で押されたな。

タイフーンワーグ 迂闊に強攻撃なんかするから……と言いたい所だが、通常攻撃でも結果は同じだったか。

タイフーンワーグ 体力5/5 精神力3/3
ヤクザダゾー 体力2/3 精神力3/3

「ナマッコラー! ヤクザだぞコラー!」
 ヤクザダゾーはドス・ソードを腰だめに構え、接近!
 タイフーンワーグのスリケン迎撃を刃先で弾き、強く踏み込む!

 ダンッ!

 足元を覆う黒い合成革のヤクザシューズ。靴墨で誤魔化し切れない綻びが目に付く。

「ヤッチャラジャレッケラー!」
 裂帛のヤクザスラングと共に突き出されるドス・ソード。淡い光の軌跡が、タイフーンワーグの視界の端へと流れて行く。
 最低限の回避でドス・ソードをやり過ごしたタイフーンワーグは、早さを優先した軽いジャブを、ヤクザダゾーの眼前に『置いた』。

「グワーッ!」
 タイフーンワーグの拳に自ら当たりに行くような形で、ヤクザダゾーにカウンターヒット!
「踏み込みの思い切りの良さは大したものだな。次はどうする?」
 よろめくヤクザダゾーを見据え、タイフーンワーグは油断無くカラテを構え直した。



タイフーンワーグ 第3ターン。このまま攻撃続行だ。その場で『集中』してカラテ。[E:11556]3個成功。

NM 回避ダイス全部で[N:256]カウンターは成らずか。回避成功。
 こちらの手番。通常移動で一旦離れて、『カラテミサイル』を発動するぞ。[N:233355]成功。

タイフーンワーグ 成る程。それならカウンターの心配は無いな。回避は[N:25566]成功。

NM まあ、当たるもんじゃないか……。

タイフーンワーグ 体力5/5 精神力3/3
ヤクザダゾー 体力2/3 精神力2/3

「イヤーッ!」
「チィーッ!」
 タイフーンワーグのセイケンヅキ追撃! ヤクザダゾーは大きくバックステップで辛くも回避し、体勢を整えた。
「ナメんなぁコラァ……!」
 未だ衰えぬ気迫を漲らせ、ヤクザダゾーはドス・ソードを大上段に振りかぶる……!
「ヤクザだぞコラーッ!」
 正中線に沿った振り下ろし! ドス・ソードに湛えられたカラテの輝きが、刃となってタイフーンワーグに飛ぶ!
 これはニンジャのジツ、カラテミサイル! ヤクザダゾーは、自身のカラテを集中させ、敵に射出し殺傷する能力を持つのだ!

 タイフーンワーグは……一瞬、不動! 敢え無く光刃に切り裂かれるか!?
 ……いや!? 刃の迫る、その、ギリギリのタイミングで……!
「イヤーッ!」
 瞬間的な動作で床を転がり、回避!

「すぐに避けると追って来て結局当たっちまうんだったな。カラテミサイルって奴は……」
 虚しく壁を抉るカラテミサイルを背に、隙の無い動作で、タイフーンワーグは立ち上がった。

 ゴウランガ! カラテミサイルの追尾能力を知るタイフーンワーグは、敢えて直前まで引き付けてから避けたのだ!



NM 第4ターン。ここからアトモスフィアが上昇し、ハードモードになるぞ。

タイフーンワーグ いよいよ本番だな。

アトモスフィア:Hard 近接攻撃の回避難易度+1

タイフーンワーグ じゃあ、行くぞ。まず、開始フェイズでヘンゲヨーカイ・ジツ発動[N:22245]成功。

NM 了解。タイフーンワーグの身体は変化し、狼の毛皮に覆われた獣人の姿になった。
 出し惜しみの時間は終わりって訳だな。

タイフーンワーグ ここからは短期決戦。サッサと片付けるぞ。

「お前の芸当は概ね見た。こちらも本気を出す」
 タイフーンワーグはヤクザダゾーに告げ、全身に力を込めた。
「オオオオ……! ウオオオオオ……!」
 ナムサン! タイフーンワーグの身体が膨れ上がり、その表面は流れるような灰色の分厚い毛皮と化す!

「AWOOOOOOOOOO!」
 咆哮!
 変貌を終えたタイフーンワーグのその姿。人のフォルムに大狼の姿を乗せた、恐ろしき獣人の姿だ!

「ダッコラー……! そんなんで俺をビビらせようったって、そうは行かねえぞコラー!」
「ビビらせる? そんなつもりは無い」
 気勢を上げるヤクザダゾーに鋭い狼の視線を向け、タイフーンワーグは構えたカラテに殺気を乗せた。
「お前を始末し、用事を済ませる。……速やかにだ」

 質量を増すニンジャのキリングオーラ。周囲の空気が、張り詰める。

タイフーンワーグ カラテ5→8 脚力3→5 精神力3/3→2/3

タイフーンワーグ 移動フェイズは通常移動で隣接。そして攻撃フェイズでカラテ。[N:11233455]3個成功。

NM サツバツが来なかっただけマシと言うべきか。
 アトモスフィアが上がって回避の目標値は5。全部使って[H:346]1個成功で回避。やっぱだいぶ恐いな。

タイフーンワーグ カウンターカラテに備えて回避ダイスを残しておこうとか考えないのか?

NM そんな余裕は無いんだよ。さて、こちらの手番だが……。
 次のターンになったらタイフーンワーグの回避ダイスが8個になるんだよな。やはり、今の内に『強攻撃』だ。『集中』して、[N:1346]2個成功。

タイフーンワーグ 回避ダイスを全部使って[H:12234]ウッ……! 回避失敗。

NM よっしゃ、2ダメージ! チャンスをものにしたぜ。

タイフーンワーグ んー、上手くやられた。よく思い切って強攻撃が出来たな。

タイフーンワーグ 体力3/5 精神力2/3
ヤクザダゾー 体力2/3 精神力2/3

「ARRGH!」
 カラテを構え、唸り声を上げて迫るタイフーンワーグ。
「ウッ……!」
 その獰猛なる圧力を受け、ヤクザダゾーの呻きが上がる。
 生半可なサンシタは、戦意を喪失して立ち尽くすだろう。冷静な熟練者なら、慎重に間合いを空けて対処するだろうか。

 ヤクザダゾーは……。

「ヤクザ……ナメんなあぁああ……ッ!」
 ダンッ!

 ナムサン! こいつは己の前に間近に迫った死が恐くないのか!?
 振り抜かれる致命打を前に僅かも引かず、床を踏み鳴らし、ドス・ソードを振りかぶる!

「ヤクザだぞコラーッ!」
「グワーッ!」

 斬撃! 袈裟斬りにされたタイフーンワーグの体勢が揺らぎ、カラテが空を切る!
 死をも恐れぬ渾身の一撃によって死を掃う! 何たるテッポダマ根性か!

「GRRRRR……!」
 激痛に苛まれ、唸り声を上げるタイフーンワーグ。
 だが、そこには混乱も激昂も無く、自身でも奇妙な程にニューロンが冷えて行くのを感じる。
(忘れていなかったか……? ニンジャのイクサだ……!)
 タイフーンワーグは自戒し、更なる殺気を研ぎ澄ませて行った。



タイフーンワーグ 第5ターン。これはのんびりやってられないな。
 その場で『集中』。即応ダイスを5個全部使ってカラテだ。[E:1222344455666]よし、9個成功ナムアミダブツ。

NM 13個も振ったとは言え、キッチリ出してくれたもんだ。これは『アドレナリン・ブースト』を使うしかないな。

ヤクザダゾー 精神力2/3→1/3

NM ナムアミダブツで目標値6に上がった分を、目標値5に戻して。回避ダイス全部で[H:236]おおーっ、回避成功。

タイフーンワーグ イクサ終了とは行かずか。まあ、『アドレナリン・ブースト』を使わせたならまずオッケーとしよう。

NM 生き延びたんなら押せ押せだ。ヤクザダゾーの手番。『集中』して『強攻撃』[N:4456]4個成功。

タイフーンワーグ 今は回避ダイスも増えてんだから、さっきみたいには行かない。
 8個全部使って[H:11333366]ほら、2個成功。

NM うーん。回避ダイスが増えたらもう厳しいか。

タイフーンワーグ 体力3/5 精神力2/3
ヤクザダゾー 体力2/3 精神力1/3 AB済



タイフーンワーグ 第6ターン。『集中』して……。

NM 待った。2ターン経過だ。ヘンゲを延長するなら精神力を消費しろ。

タイフーンワーグ おっとゴメン。開始フェイズでヘンゲヨーカイ・ジツ延長。
 精神力は残り1か。思ったより余裕が無いかもな。

NM 能力値には結構な差があるはずだが、意外と膠着してる気はするな。

タイフーンワーグ 精神力2/3→1/3

タイフーンワーグ 改めて。『集中』してカラテ。[E:23445566]良いな。7個成功サツバツ。

NM むー。『アドレナリン・ブースト』はもう無いからそのまま目標値5。要するにさっきと一緒か……。
 行くぞ。3個全部使って[H:234]あーっ今度はダメだった! ちなみにサツバツの内容は? どれでも死ぬけど。

タイフーンワーグ えーと。[3]急所破壊だ。

「GRRRR!」
 タイフーンワーグは強く踏み込み、鋭い爪の生えた指先をヤクザダゾーに向けた形で、腕を振りかぶる。
「スッゾオラー!」
 ヤクザダゾーはドス・ソードで迎撃。しかし……!
(さっきはヘンゲしてから感覚が追い付くまでの隙にやられた。今度はそうは行かねえ……!)

「ARRRRRGH!」
「アバーッ!」
 タイフーンワーグの五指。その、鋭い狼の爪が、ヤクザダゾーの胴部を直撃! 皮膚を突き破り、内臓を破壊!

「ザッ、ケ……! ……ヤク、ザ……」
 血を滴らせて震える唇で、懸命に言葉を紡ぐヤクザダゾー。タイフーンワーグは、腕を一気に引き抜く!
「アババババババーッ!」
 腹部と顔面の各穴から血を噴き出し、ヤクザダゾーは全身痙攣!
 そして糸が切れた様に力を喪い、床へと崩れ落ちた。

「サヨナラ!」
 ヤクザダゾーは爆発四散。
 その一瞬遅れのタイミングでドス・ソードが落下し、床に突き刺さった。

NM ヤクザダゾーはタイフーンワーグに胴体をブチ抜かれ、爆発四散。イクサは終了だ。
 ……あーあ。第7ターンまで行けば、カラテミサイルの回避目標値が上がって逆転の目があったのに。

タイフーンワーグ それが恐いから短期決戦にしたかったんだ。ギリギリだったな……。

タイフーンワーグ 体力3/5 精神力1/3
ヤクザダゾー 体力0/3 精神力1/3 AB済

「フーッ……。梃子摺っちまったな」
 タイフーンワーグは息をついてザンシンを解くと、ヤクザダゾーの爆発四散痕、そして、その上に突き立ったドス・ソードに目をやった。

 持ち主の指の並びに擦り減った柄。然りながら、その色は手垢に濁る事無く、奥ゆかしき飴色の風合いを備えている。
 矢鱈に斬り続ければ早晩くたびれそうな決して上質ではない刃。年季を伴いつつも保たれた静謐な光沢が、タイフーンワーグの眼光を見返す。

「……すぐに金にならないものは、要らねえか」
 タイフーンワーグは視線を外し、事務所の奥へと向かった。



NM ニンジャのイクサは終了。これから報酬を決めよう。まずはヤクザダゾーの所持金が万札10。これは既に入手した。
 そして、今から事務所のUNIXをハッキングして成功すれば更に万札10だ。目標値は4。

タイフーンワーグ ハッキングか。ニューロンは3だから3個で[N:156]成功。これで万札が計20か。

NM うん。じゃあ最後に、事務所内を家探しして何か手に入るか決めよう。
 ニューロンかワザマエで目標値4。6の目が出たら2個分の成功として数えてくれ。

タイフーンワーグ どっちでも3個だな。「N:356」3個成功。

NM では、万札3追加。最終的な報酬は万札23で、今回のミッションは終了だ。



「フーッ……! これで当分は問題無く生活出来るぜ」
 買出しを終えたタイフーンワーグは、安堵と充実感を胸に、息をつく。
 パンパンに膨れ上がった大型バックパック。それでも足りずにその場で購入したトートバックが2つ、これも満パンの状態で手にぶら下がっている。

 ネオサイタマ市街地を離れ、郊外を走る電車の車内。
 席に着く事は最初から諦めていたタイフーンワーグであったが、学生やサラリマンといった面々の生活圏内を離れると、荷物を置いて壁にもたれるだけの余裕が生まれる。

「ご乗車アリガトゴザイマス」
「あいよ」
 ようやく車内を歩けるようになった車掌が切符を確認。

 そのまま、タイフーンワーグは窓の外の景色が視界に入るに任せ、終点までの時間を過ごした。



NM と、いう訳で。タイフーンワーグはミッションを完遂し、さっきも言った様に万札23を得る事が出来た。
 じゃあ、余暇シーケンスも済ませて行こうか。

タイフーンワーグ→プレイヤーA それについてだが、1つ質問。このシナリオは、生活用品の買出しに来たって話なんだよな。その分の出費はどうなる?

NM ああ、それは考えなくて良い。シナリオの導入の為のフレーバーに過ぎないから。
 ルールとは関係無しに決めた背景をキャラデータに影響させるのは、個人的には邪道だと思うんでね。

プレイヤーA そうか、了解。そうすると、万札23をまるまる使えるのか。気前が良いな。

NM だいぶ色んな事が出来るだろう。考えてもらって良いぞ。

プレイヤーA そうだな。まあ、大筋は考えている。

余暇処理

買い物:大型伐採用斧(大型近接武器)購入 万札23→13

1日目:スキル『☆◎ヘンゲ時武器銃器習熟』獲得。 万札13→8
2日目:スキル『◎滅多斬り』獲得。 万札8→3
3日目:ニューロントレーニング(万札3)[6]成功。 ニューロン3→4 万札3→0
4日目:シノギ ニューロン4+ジツ2+知識スキル1個(+2)
[UH:11122456]1個成功 万札0→1

プレイヤーA 大型近接武器を購入。それをヘンゲ中にも使える様にして、更に『滅多斬り』で2連続攻撃出来る様にした。

NM 基本ダメージ2が2回か。ダメージが大幅に跳ね上がったなあ。
 能力値のトレーニングは、ニューロンにしたのか。

プレイヤーA 万札が5あったら、カラテトレーニングにしたんだけどな。
 まあ、ヘンゲの持続時間も大事だから、差し当たってはこうだ。

PC−A『タイフーンワーグ(Typhoon warg)』(ニンジャ、男性、24歳)

【能力値(16/40)】
 カラテ:5   ニューロン:4   ワザマエ:3   ジツ:2(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
 体力:5   精神力:4   脚力:3/N(UH)   イニシアチブ:
 回避ダイス:5   即応ダイス:3   緊急回避ダイス:

【判定ダイス】
 カラテ判定:5   ニューロン判定:4   ワザマエ判定:3   ジツ発動判定:6
 近接攻撃判定:5   射撃判定:3   連続側転判定:2

【ジツ】
『☆ヘンゲヨーカイ・ジツLv2』

【スキル】
 自動習得系スキル:(無し)
 選択系スキル(2/3):『☆◎ヘンゲ時武器銃器習熟』『◎滅多斬り』
 記憶スキル(1/4):『◎知識:山岳エリア』
【武器(3/6)】
〔『大型伐採用斧(大型近接武器)』 2ダメージ 難易度Hard 装備ペナ:側転難+2 所持ペナ:側転ダイス-1〕〕
〔(大型伐採用斧)〕
〔『素手・スリケン』〕

【回復アイテム(1/6)】
〔『ZBRアドレナリン注射器』 気絶状態の仲間を蘇生、もしくは脚力+1〕

【防具】
頭部:(無し)〕
胴体部:(無し)〕
腕部:(無し)〕
脚部:(無し)〕
レリック:(無し)〕

【万札】:1   【名声:ストリート】:



NM では、余暇シーケンスも終了。今回のイクサをこなしてみて、どんなだったかな?

プレイヤーA ヘンゲヨーカイ・ジツはこれまであまり使った事が無かったが、字面で感じるよりも効果は高いな。
 高いダメージを与える攻撃系のジツに気を取られがちだが、攻撃判定ダイスと回避ダイスが増えるのは大きい。

NM まあそうだよねえ。サツバツやナムアミダブツが出易いのは恐い。アトモスフィアが上がって来ると特にね。

プレイヤーA 次回からは、その増えた攻撃判定ダイスで『滅多斬り』も出来る。今からダメージが楽しみだ。

NM 恐ろしいイクサになるだろうな……。気を引き締めて臨む必要がありそうだね。
 そういった所で、このくらいで今回は締めようか。有り難うございました。

プレイヤーA 有り難うございました。

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