第1話セッション編<<戻る>>第2話セッション編

シャドウランリプレイ 影駆ける戦鬼 第2話準備編



 前回、日高舞の来訪を受けてからしばらく。
 315プロの事務所にて、プロデューサーは新たな来訪者を迎える事となりました。

「失礼致します。……この度はわざわざ申し訳ございません」
「いえいえ。舞さんのたってのご要望とあれば。どうぞこちらに」

 今度の来訪者は、岡本まなみ。
 元・876プロ所属のマネージャーで、今はトップアイドル日高舞のマネージャーをしています。

 まなみさんの方こそ、大変ですね。

まなみ ええまあ……。「この間遊んだ続きをやるから参加しなさい。先に行ってキャラクターを作っておいて」って……。

 マネージャーを仕事の途中で送り出すとか何してんだあの人は。……まあいいや。
 ちなみにまなみさんは、シャドウランのルールは……?

まなみ それが……。前回の舞さんのセッションのログは見たんですけど、ルールブックは見た事無くて。

 了解しました。ではまあ、舞さんが来るまでの間で、ルールブックにあるアーキタイプを基にキャラクターを作って貰おうと思いますが……。
 こういうキャラでやりたいとか、何か希望はありますか?

まなみ そうですね……。舞さんが戦闘系のキャラですし。魔法使いのキャラも出来るんですよね? それでどうでしょうか。

 オッケーです。良い選択だと思いますよ。
 魔法使いのキャラを作るなら、『シャーマン』『メイジ』の内、どちらを作るかを決めなければいけませんね。

『シャーマン』は、アメリカ先住民族の精霊信仰を基に発達した魔法である『巫術魔法』の使い手で、感情や意志を重視し、自然との結び付きから得られる魔法の力を使う事が出来ます。
『メイジ』は、中世ヨーロッパの錬金術を基に発達した魔法である『錬金術魔法』の使い手で、瞑想や学術的な研究や実験を行い、厳密な理論によって魔法の力を引き出し、使う事が出来ます。

 本来は、世界各国各地域の信仰や思想によって魔法の系統は非常に多くの種類があるんですが、このルールブックの範囲では2種類のみですね。

まなみ(ルールブックをパラパラ)ええっと……。どちらかと言えば、シャーマンの方が性に合いそうな気がします。
 でも……。魔法をどう使うのか分からないし、何を基準にキャラクターを作れば良いのか……。

 ……まあ、そうでしょうね。では、キャラクター作成の前に、実際に魔法の判定をやってみましょう。
 アーキタイプの『シャーマン』のページを開いて、必要に応じて確認しながら進めて行きましょう。

まなみ はい。(ルールブックをパラパラ)では、お願いします。



呪文の使用とマジックプール

 では、《魔力破(マナボルト)》の呪文を使って、攻撃を仕掛けてみましょう。
 魔法の強さは『フォース』の値で決まります。アーキタイプのシャーマンは《魔力破》をフォース4で覚えてますので、1から4までの値で選ぶ事が出来ます。
 基本的に、フォースの値が、魔法の成功テストで使うダイスの数です。

まなみ そうですね……。1つや2つでは成功しそうにないですから、一番大きいフォース4で呪文を使います。

 了解。早速呪文の成功テストとなりますが。
 銃を使った戦闘でコンバットプールが使えるのと同じく、呪文を使う場合も『マジックプール』を使う事が出来ます。

まなみ えっと、『シャーマン』のマジックプールは……。5、って書いてありますね。

 はい。マジックプールは、『魔術』技能と同じ値です。そして、呪文の成功テストで一度に使えるマジックプールは、『魔力』と同じ値までです。
 コンバットプールの場合と混同して間違える事がありますので、注意して下さい。使う呪文のフォースではなく、魔力の値までです。

まなみ ……ああ、そう言えば、コンバットプールの場合は使う技能の値までしか使えないんでしたね。確かに間違え易そうです。
 では、やってみます。目標値は幾つでしょうか?

 基本の目標値は、《魔力破》の場合は目標の『意志力』です。そうですね……。今回は4とします。
 それから、視界は『部分光』と設定しましょう。+2の修正が付いて6です。

まなみ んー、厳しそうですね。成功するでしょうか……。マジックプールを5つ全部使って、9個振ります。(ザラザラ)3個成功です。

 はい。では、こちらはその魔法に抵抗します。『意志力』を使うので、ダイスは4個。目標値は呪文のフォースである4です。
(コロコロ)1個成功。まなみさんの方が2個上回ったので、ダメージが1段階上昇します。

まなみ ええっと、《魔力破》のダメージは……。えっ? Sダメージ? じゃあ1段階上がったら……。

 はい。Dダメージです。敵は魔法の一撃で倒されてしまいました。
 魔法の効果が終わったら、『ドレイン』の判定に入ります。要するに、呪文を使った事による消耗ですね。

まなみ 判定……ですか? 魔法の消費って、いつも同じじゃないんですか?

 そうです。説明しましょう。《魔力破》のドレインは、(F÷2)S、となっています。Fというのは、フォースの値です。
 今、フォース4の《魔力破》を撃ったので、Fの値は4、つまり、ドレインは2S、これは、目標値2で重傷ダメージに抵抗する事、という意味です。
 ドレインに対する抵抗は意志力を使って下さい。マジックプールも使えるんですが、今は残っていませんね。

※ドレインに使うマジックプールの個数に制限はありません。残っているマジックプールを全て使う事が出来ます。

まなみ 意志力は6ですか。振ってみます。(コロコロ)あっ、1個だけ1が出ちゃいました。5個成功です。

 2個成功する毎にダメージが1段階下がります。Sダメージから2段階下がって、Lダメージ。精神に微傷ダメージを受けてしまいましたね。
 魔法を使った事で、少し疲れてしまったようです。

まなみ ダメージを受けちゃうと、成功テストが難しくなっちゃうんですよね。

 そうですね。当然、魔法を使うときも目標値が上がります。なるべくドレインのダメージは受けない様な使い方をするのが良いですね。
 ちなみに、呪文のフォースが魔力よりも高い場合、精神ダメージではなく身体ダメージになります。疲れとかじゃなくて、実際に身体が傷付いてしまうんですね。

まなみ そうなんですね。でもフォースが魔力より大きくなる事なんてあるんですか?

 魔力は基本的に、エッセンスの小数点以下を切り捨てた値になります。

まなみ エッセンス……。あっ、それじゃあ……!

 そう、サイバーウェアを埋め込んで、エッセンスが減ると、魔力もその分だけ下がります。

まなみ 魔力が減ったら、呪文を使うときにマジックプールから使えるダイスが減って、ドレインも身体ダメージに……。

 そう言った理由で、殆どの魔法使いはサイバーウェアによる改造を忌み嫌う訳ですね。

まなみ な、成る程……。



呪文防御

 さて、ついでにマジックプールのもう1つの使い方についても説明しておきましょう。敵から呪文を受けたとき、それに対抗するためのダイスを増やす使い方、『呪文防御』です。

まなみ 呪文に抵抗するときに、マジックプールからダイスを足せば良いんですね?

 その通り。まあ、簡単なので実際にやってみましょう。
 フォース5の《理力破(パワーボルト)》を撃たれたものとして、抵抗して下さい。基本の目標値は、《理力破》の場合、敵の強靭力になります。

まなみ きょ、強靭力ですか……。3しかないんですけど……。

 さっきと同じ『部分光』として、目標値5。(コロコロ)ん、結構目が高い。3個成功です。

まなみ マジックプールを全部使って抵抗します。ダイスは強靭力3にマジックプールから5で、合計8個。目標値は呪文のフォースで5。
 大丈夫でしょうか……。(ザラザラ)ええと、あっ、5個成功です。ダメージが1段階下がって……。

 あ、いえ。呪文に抵抗する場合、相手の成功数を1個でも上回れば抵抗に成功した事になり、完全に無効です。
《理力破》はSダメージを与える呪文ですが、ダメージは無しになりました。

まなみ あっ、そうなんですね。助かりました……。

 敵に抵抗されると呪文は全くの無駄。その上でドレインのダメージを貰う事になったら最悪なので、充分注意しましょう。

まなみ 呪文の効果や敵の能力値をよく考えて使わないといけないんですね。

 そういう事ですね。それから、魔法使いが『呪文防御』出来るのは、自分自身に対してだけではありません。
 自分以外の生物や物体も、『呪文防御』で守る事が出来ます。

 魔法使いは、自分の行動順が回って来たとき、守りたい対象を指定して『呪文防御』を行う事が出来ます。対象は一度に幾つでも指定出来ます。
 そのとき、マジックプールを幾つ使うかは予め宣言する必要はありません。対象が呪文を受けたときに、任意の個数のダイスを増やす事が出来ます。

 ただし、『魔法使いが対象を指定するとき』と『対象が呪文を受けたとき』に、対象が魔法使いに見える位置にいなければなりません。

まなみ そんな事も出来るんですか。それは便利そうですね。

 強靭力がとても高くて、銃で撃っても死なない様な化物と戦っているとき、敵の魔法使いがその化物を『呪文防御』していたらどうでしょうね。

まなみ それは……打つ手無しになっちゃいますね……。

 それだけ、魔法使いの存在は厄介なものになり易い、って事ですね。



自然精霊の召喚

 次は精霊の召喚ですね。シャーマンは『自然精霊』を召喚出来ます。
 この行動には『複雑動作』が必要ですが、特に必要な物は無く、その場ですぐに行う事が出来ます。

※メイジは『元素精霊』を召喚出来ますが、召喚の為には『召喚素材』が必要で、『魔方陣』を描き、長時間の儀式を行う必要があります。

まなみ アーキタイプの『シャーマン』は、『召喚』の値が6ですね。これを使えばいいんですか?

 その通り。ただし、召喚にマジックプールを使う事は出来ないので注意して下さい。
 精霊にもフォースがあって、好きな強さの精霊を召喚する事が出来ます。幾つでも構いませんが、フォースの値は成功テストとドレイン抵抗テストの目標値になるので注意して下さいね。

まなみ ではさっきと同じで、フォース4で精霊を召喚します。(コロコロ)ああっ。4が1個だけ……。

 1個成功ですね。では、無事に精霊を召喚する事が出来ました。成功数と同じ1回だけ、助力をして貰えます。
 ではドレインですが、フォースの値である4を目標値に、『魅力』で抵抗テストを行って下さい。

 召喚のドレインは、精霊のフォースによって、

魅力の半分より低い:(フォース)L 精神ダメージ
魅力以下:(フォース)M 精神ダメージ
魅力の2倍以下:(フォース)S 身体ダメージ
魅力の2倍より高い:(フォース)D 身体ダメージ

 以上の様に決定されます。

まなみ 呪文を唱えるときは意志力ですけど、精霊の召喚は魅力が重要なんですね。
 ええっと、アーキタイプの『シャーマン』の魅力は5だから、ダイスは5個。
 ……では、振ります。(コロコロ)2個成功です。ダメージが1段階下がって、Lダメージですか。

 了解しました。では……。そうですね。都市の裏路地で召喚したとして、都市精霊が召喚出来た事にしましょうか。

まなみ えっ? 自然精霊なのに都市の精霊ですか?

 シャドウラン世界のシャーマンには、人間や人間の生活・活動も、自然として見做されているんです。
 勿論、人里を離れて山河や森林などの自然の中で精霊の力を借り、魔法の道を歩むシャーマンもいます。
 その一方で、コンクリートと鉄筋で覆われた大都市の中で、生命と自然、そして精霊の力を見出し、この時代ならではの独自を道を歩む人達もいる訳ですね。



 さて、一通りルールを確認してみて、魔法使いのキャラクターを作るのに必要な要素は分かって貰えたと思います。

まなみ はい。『魔術』技能と『召喚』技能、呪文を唱える為の意志力に、精霊を召喚する為の魅力ですね。

 あとは、新しい呪文を覚える為に使う『魔法理論』技能も欲しいですね。
 恐らく、これらを充分に揃えると魔法使いとしての能力しか無いキャラになるかと思いますが、そういうものだと割り切る事をお勧めします。

まなみ ええっと。人間のキャラにするので種族の優先度はEにしますけど、魔法に優先度Aを振らなくちゃいけなくて。
 残りの能力値、技能、財産にB、C、Dですか。確かに、あまり余裕は無さそうですね。

 アーキタイプの『シャーマン』と『ストリートシャーマン』は、両方とも能力値B、技能C、財産Dです。
 ちなみに、『ストリートメイジ』は能力値C、技能B、財産Dです。こっちだと出来る事は増えますが、ドレイン対策が難しくなりますね。

まなみ ……やっぱり、まずは出来る事をしっかり出来る様に作りましょう。能力値、技能、財産にB、C、Dで割り振ります。

 了解しました。ではシャーマンのキャラですので、先に『トーテム』を決めてしまいましょう。
 トーテムというのは、シャーマンが歩むべき生き方の理想を象徴した物、と言った所でしょうか。
 例えば『犬』のトーテムに導かれたシャーマンは物事に忠実で、『鮫』であれは非常に獰猛で好戦的です。

まなみ 自分の性格に合ったトーテムを選ぶのが良さそうですね。(ルールブックをパラパラ)……んー。どれが良いでしょう。

 まあ、それぞれ典型的な性格の象徴として設定されていますから、完全にそれそのもの、なんて人はいないでしょう。
 ロールプレイングゲームなんですから、自分とキャラとの違いも楽しみの内ですよ。

まなみ そうですね……。決めました。『アライグマ』のトーテムにします。

 アライグマのトーテムは、器用な前足でどんな仕掛けも破って望みのものを頂く、小粋で好奇心旺盛な山賊のトーテムです。
 人や物を操る『操作呪文』が得意で、都市精霊の召喚も得意としています。
 反面、単純な暴力や野蛮な行為を嫌い、敵に直接危害を加える『戦闘呪文』が苦手です。

まなみ ところで、ルールブックのトーテム表に『都市のトーテム』と『原野のトーテム』が載っていますけど、アライグマは両方の欄に書かれていますね。

 そうですね。原野のシャーマンと都市のストリートシャーマン、どちらにもアライグマをトーテムとする者達がいます。
 ハッキリ言ってルール上の違いは無いので、どちらを名乗りたいかで決めて下さい。

まなみ 折角ですから、『ストリートシャーマン』という事にします。人の築いた大都市も自然の1つ。面白い考え方ですね。

 了解しました。それでは早速、アライグマのストリートシャーマンを作成して行きましょう。



 やっほー。お待たせ。準備出来てる?

まなみ あっ、舞さん。お疲れ様です。

 お疲れ様です。まなみさんのキャラクターが完成して、お待ちしていた所ですよ。

 へえ。ちょっと見せてくれない?

 勿論。今回、お2人は元からチームを組んでいるという事にしますから、チームメンバーの能力は充分に把握しているでしょう。

まなみ それじゃあ……。こちらが私のキャラクターです。



アライグマのストリートシャーマン『マール(Marle)』

本名不詳、人間、女、19歳、日系(母国語:日本語)、右利き
外見 眼:深緑(天然) 毛:深緑(天然) 肌:黄色(天然)

グッドカルマ:0 カルマプール:1 カルマ総計:0 

能力値
強靭力:3 敏捷力:3 筋力:3 魅力:5 知力:4 意志力:6
エッセンス:6 魔力:6 反応力:3 イニシアティブ:3+1D

技能:
戦闘技能 武器戦闘/竿状武器:1/3
肉体技能 隠密:3
魔法技能 魔術:6 召喚:4 
社交技能 礼儀作法(ストリート):3 礼儀作法(部族):3
知識技能 魔法理論:3

ダイスプール:コンバットプール6 マジックプール6 アストラルプール7

魔法

トーテム修正:操作呪文に+2D、都市精霊の召喚に+2D。戦闘呪文から−1D。

戦闘呪文

《魔力破(マナボルト)》 フォース:5
 精神呪文 距離:視界 目標値:意志力(低坑) 持続時間:即時 ダメージコード:(フォース)S ドレイン:(F/2)S

探知呪文

《千里眼(クレアボイアンス)》 フォース:1
 精神呪文 距離:制限(成功数×魔力)メートル 目標値:4 持続時間:維持 ドレイン:(F/2)M
 効果範囲内の視覚情報を得る。

《生命探知(ディテクトライフ)》 フォース:1
 精神呪文 距離:制限(成功数×魔力)メートル 目標値:4 持続時間:維持 ドレイン:(F/2)L
 効果範囲内の生き物の数と位置を知る。

操作呪文

《電撃(スパーク)》 フォース:6+1(再利用可能呪物、掌サイズの太鼓)
 物理呪文 距離:視界 目標値:4 持続時間:即時 ダメージコード:(フォース)M ドレイン:[(F/2)+1]M
 目標は強靭力で抵抗。防具の対衝撃防御レーティングの半分をパワーから差し引く。

《人体浮遊(レビテートパーソン)》 フォース:1
 物理呪文 距離:視界 目標値:4(100kg毎に+1) 持続時間:維持 ドレイン:[(F/2)+1]M
 生物を、1回の行動につき(成功数×魔力)メートル移動させる。

《物体浮遊(レビテートアイテム)》 フォース:1
 物理呪文 距離:視界 目標値:4(100kg毎に+1) 持続時間:維持 ドレイン:[(F/2)+1]L
 無生物を、1回の行動につき(成功数×魔力)メートル移動させる。
 相手が持っているものを動かす際は、相手が呪文のフォースを目標値に筋力のテスト。成功数を呪文の成功数から差し引く。

装備等


 近接武器 隠蔽度:2 長さ:2 ダメージ:5M精神

防具:

アーマージャケット:5/3
天然レザー:0/2

対弾防御:5 対衝撃防御:3

その他

携帯電話(ハンドセット型)
再利用可能呪物(掌サイズの太鼓、《電撃》用)

所持金:10,650新円 生活レベル:下層(1,000新円/月)1ヶ月分支払い済み

コンタクト
タリスモンガー
トライバルチーフ



まなみ アライグマのトーテムに導かれるストリートシャーマン『マール』です。
 呪文を唱える方を重視したので、精霊の召喚はちょっと苦手です。

 まあ、そうは言っても、フォース4くらいのそれなりの精霊を呼ぶには困らない数値ではありますね。

 ふんふん。呪文も結構色々と覚えているのね。ところで、《電撃》の所に書いてある『再利用可能呪物』って何?

 それは、呪文の覚え方の一種で『呪物利用呪文』という奴です。簡単に言うと、『道具が無いと使えない呪文』ですね。
 マールの場合、《電撃》を唱えるときは、腰から提げた『掌サイズの太鼓』に手を触れなければなりません。

まなみ その代わり、呪文のフォースが1増えて、フォース7で《電撃》を使う事が出来るんです。
 ドレインは元のフォース6で判定するので、精神ダメージで済むんですよ。

 マールの持っている太鼓は、幾ら呪文を使っても無くならない『再利用可能呪物』なので、ボーナスは+1です。
 1回使うと無くなってしまう『使い捨て呪物』ならボーナスは+2になりますが、勿論、呪文を使う分だけ数を揃えていないといけません。

 ふーん。(ルールブックをパラパラ)いかにも魔法使いっぽい小道具が色々持てるってわけね。なかなか楽しそうじゃない。
 ……それにしても、アライグマのシャーマンは直接攻撃するのが苦手なんでしょ? 敵に攻撃する呪文ばかりガッツリ取ってない?

まなみ それはその……。確かにそうなんですけど。敵に抵抗される呪文は、フォースを高く取らないと意味が無くなっちゃうので、どうしてもそうなっちゃうんです。

 フォース1で覚えている呪文は、どれも相手に抵抗されない呪文ですから。充分効果が期待できるものばかりです。
 マジックプールから最大6個のダイスが追加できますからね。

 成る程ねえ。確かに、辺りの様子が分かったり物や人を動かせるのは便利ね。
 うん。大体分かったわ。早速始めましょう。期待してるわよ。

まなみ は、はい。頑張ります。

 では、今回もシャドウランのセッション、始めさせて頂きます。

第1話セッション編<<戻る>>第2話セッション編











inserted by FC2 system